印鑑届書は、合同会社設立時に必要な会社の代表者印を届け出る書類です。作成にあたっては難しくなく、ひな形も法務局また法務省のホームページよりダウンロードして印刷することで作成することができます。記載事項、および若干の注意点について説明しています。
目次
印鑑届書とは
印鑑届書とは、合同会社を設立するときに必ず必要となる書類の1つで、会社の代表者印の印鑑を法務局へ登録するときに必要となる書類のことです。
印鑑届書の用紙は法務局へ行って入手するか、または法務省のホームページからPDF形式のデータをダウンロードして印刷することができます。印刷は、B5 サイズ、またはA4サイズどちらで印刷しても利用可能です。
法務省 印鑑届書ダウンロードURL:https://www.moj.go.jp/content/000011576.pdf
なお、改印届と共通に用紙になっています。
印鑑届書作成前、設立登記時まで必要なこと
事前に、代表者印を定められた大きさで印鑑を作っておかねばなりません。また、印鑑提出者の印鑑は印鑑登録を済ませておき、印鑑登録証明書を取得しておかねばなりません。個人の印鑑登録証明書は、運転免許証、パスポートなど顔写真つき身分証明書があれば即日交付されます。それ以外の身分証明書や代理人の申請では数日を要します。
個人の印鑑登録・印鑑登録証明書の取得は、市町村役場で行いますが、印鑑届書が受理されて法人の印鑑登録証明書は法務局で取得することになります。
個人の印鑑で印鑑登録できる印鑑の大きさは、1辺の長さが8ミリ以上25ミリ以内の正方形に収まるものです。因みに代表者印は1辺の長さが10ミリ以上30ミリ以内の正方形に収まるものとなっています。
代表者印と異なり、住民票に登録されている「氏」、または「名」以外は認められていません。また、市区町村によって、多少の登録条件に違いがあります。フルネーム以外の印鑑や形状が特殊などの場合は、事前に登録する市町村役場に確認しておくことをお勧めします。
記載事項
印鑑届書に記載する内容は、難しい部分は全くなく簡単に記入できます。
記載項目:
- 商号
- 本店の所在地
- 印鑑提出者の資格(社長などの職位)、氏名、生年月日、会社法人番号(分かっている場合に記載)を記載し、印鑑登録した印鑑で押印します。
- 届出人住所、氏名(印鑑提出者本人か代理人かにチェックを入れる)
(代理人に依頼する場合は、委任状欄に代理人の住所・氏名と委任者の住所・氏名および捺印を行う。代理人の印鑑は印鑑登録した印鑑でなくても問題ありません。委任状の委任者欄に、委任者の印鑑登録した印鑑で押印します) - 印鑑カードを前任者から引き継ぐときは、その旨と、前任者氏名を記載します。
- 会社法人等番号の記載欄がありますが、会社設立のときは記載不要です。会社等法人番号等は、設立登記時に付与される番号のことで、法務局によって発行されます。
印鑑は2種類を押印
印鑑届書の左上に、代表者印を、中央右に印鑑届書提出者の実印を押印します。
作成上の注意点
委任状欄のすぐ下に「印鑑証明書は登記申請書に添付のものを援用する」に必ずチェックを入れます。入れないと印鑑証明書を1枚余分に提出しなければならない可能性があります。